皆様、こんにちは。
福岡市中央区六本松駅近くの形成外科・美容皮膚科「六本松 稲本クリニック」です。
少しずつ近隣や県外の方々からのお問い合わせも増えてきており、
日によっては予約でいっぱいの日もあり、感謝の気持ちでいっぱいです。

あっという間に開院から1年が経過し、もう夏も終わろうとしております。
この1年はたくさんの方々の協力のおかげで開業でき、
地域の皆様のお役に立てることができ、
たくさんの笑顔を見ることができて、
大変幸せな一年でした。

今後もさらにたくさんの方々のお役に立てるよう努力してまいります。

また、コロナワクチンも徐々に打たれた方が増えておりますが、
緊急事態も継続しており、引き続き感染対策に気を抜かぬようお過ごしください。

ちなみに僕は2回目で微熱が出る程度で済みました。

さて本題ですが、最近とある芸能人が手術を行って話題となった

「眼瞼下垂症」

というご病気はご存知でしょうか。

命に関わる病気、というわけではないのですが、原因としては大きく分けて2つあります。

1.上眼瞼(うわまぶた)を持ち上げる上眼瞼挙筋というものが、
生まれつきに薄かったり機能が弱いこと、
または加齢や目のこすりすぎ、ハードコンタクトレンズなどで本来の位置から外れてしまったり、
ゆるんだりすること

2.生まれつきまたは加齢に伴い、皮膚の余り、たるんでしまうこと

これらによって、上眼瞼が瞳孔(ひとみ・黒目)にかぶさってしまった状態です。

症状としては、

・見た目として眠たそうに見える、左右の目の開き具合が異なる
・上を見たときに信号機などが見えにくい
・おでこの筋肉(前頭筋)を使ってあげるので、おでこの横じわが深くなる
・おでこや首~肩の筋肉(前頭筋~僧帽筋)に負担がかかり、頭痛や肩こりがひどくなる

といったものがございます。

じゃあ、眼の治療なら眼科ですかという質問も多いですが、
実は機能面としては眼科でも形成外科でも改善は期待できますが、術後の見た目を予想したデザインとなると、美容外科の技術もある形成外科が、少しばかりよいのではないか、という意見もございます。
ただ実際とても上手な眼科の先生も多いので、最終的には手術説明と経験をしっかり調べて受診するのが良いと思います。

では診断はどうするのか、保険治療と自費治療の線引きはどうなのか?

・疾患としての診断は、「約1/3以上瞳孔が隠れている、上を向いたときに視野が狭い、暗い、顎が無意識に上がる、頭痛、肩こり、眉毛が無意識に上がっている」といった所見や、テープでの皮膚のけん引により、症状が改善するのか、といった診察で手術の適応を判断します。

・上記の所見がない場合は、基本的に見た目の問題となり、自費診療での皮膚切除や重瞼術の適応となります。

ではどのような治療を行うのか?

・ 皮膚のみで症状が改善する場合は、眉毛の下または瞼の余った皮膚を切除する、余剰皮膚切除術(約1時間)

・ 挙筋の緩みや外れによるものは、挙筋を瞼板(瞼の軟骨)に固定しなおす、挙筋前転術(約2時間)

といった治療を選択します。

また、当院では入院はできませんので、症状が高度の方や基礎疾患の多い方(糖尿病や血液の固まりにくいお薬を飲んでいる方)、また筋の機能がなく筋膜自体を移植する必要がある方(筋膜移植術)は、入院が必要な医療機関を受診する必要があります。

リスクとしては、左右の形や開き具合が全く一緒にはならないことや、1週間は腫れがひどく、1か月間は浮腫があり、半年は少しむくんだような違和感が継続する可能性があります。

以上簡単にですが、眼瞼下垂の概要を説明いたしました。

細かい内容となると、もっと詳しい内容もございますが、ややこしくなるので詳しくお聞きしたい方はお問い合わせください。

もし少しでも心当たりがあるのであれば、ご相談されてはいかがでしょうか?

これからも地域に根差した、
形成外科、美容皮膚科の信頼性のある治療を提供してまいりたいと思いますので、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

六本松稲本クリニック
院長 稲本 和也