皆様、こんにちは。

福岡市中央区六本松駅近くの形成外科・美容皮膚科「六本松 稲本クリニック」です。

この度たくさんの皆様のご助力のおかげで、無事に開院することができました。

日々日記がてら、院長の趣味や六本松周辺のお店、医学的なお役立ち情報を掲載していきたいと思います。

 

あっという間に開院から3か月が経過しましたが、徐々に認知されてきており、

日によっては予約が埋まるほどの大盛況で、大変うれしく思います。

今後も治療に満足し継続して通っていただけるよう、努力を続けてまいります!

さて、当院では院長の趣味で、

エイジングケアとして日々何か役に立つ情報はないか、

いろいろと調べております。

やはり健康といえば食事に気を使いますが、

控えようと思いつつも、

どうしても揚げ物が欲しくなったり、

忙しいときはファストフード

(僕も某M社でバイトしてました、がその時人生で最も太りました)

で手早く済ませることもあるかもしれません。

 

 

ただここに老化を早めてしまう大きなリスクが潜んでいます。

 

そこで、ここ10年で抗加齢医学関連で話題になっている

 

「終末糖化産物:AGEs(advanced glycation end products)」

についてご紹介させていただきます。

(参考:日本抗加齢学会会報誌など)

 

AGEs、皆さんご存知でしょうか?

健康オタクの方なら一度は聞いたことがあるかもしれません。

このAGEsは名前通り、

いかにも歳をとりそうなネーミングですが、

糖に関連するものです。

グルコース、フルクトース、メチルグリオキサールなどの単糖が、

様々な反応(非酵素的など・・・難しくなるので省きます)により、

AGEsを形成します。結論から申し上げますと、

このAGEsが増えると、

・糖尿病や老年疾患、心血管病、アルツハイマー病、がん

・コラーゲンなどを変化させ、血管の硬化、骨質の劣化

・しわ、たるみなど外見上の老化

のリスクを上昇させるということが分かっています。

また、海外の研究から、老年兆候や寿命のバイオマーカーとしても

注目されてきています。

AGEsは、

生理的な加齢、炎症、高血糖、酸化ストレス、組織の血流不足、

生活習慣のゆがみ(喫煙、運動不足、精神的ストレス、睡眠不足、朝食抜き、糖分過剰)

で増えることが分かっており、

さらに日々の食事や喫煙による

外因性(口から入る)のAGEsの過剰摂取

が大きな問題となっています。

この食事中のAGEsは、6~7%がしばらく体内に残存し、

さらに体内のAGEsの1/3はこの食事によるものとされています。

またゆっくりとしか分解されないため、蓄積もしやすいのです。

ということで摂取量を減らすとどうなるかですが、

AGEs制限食を摂取したところ

・血管障害や炎症反応の低下

・酸化ストレスの減少とインスリン抵抗性の改善

・長寿遺伝子の活性化

といったことがわかっています。

では何を食べたらいいの?となりますが、

一般的に肉製品や脂肪に富む食材を、

・高温で揚げたり焼いたりするとAGEsは増えやすく、

・蒸したりゆでたりしたものは増えにくい

とされています。

またAGEs化反応はメイラード反応(褐変反応)とも知られ、

茶色い食べ物を避けると考えれば簡単かもしれません。

 

レモンやお酢もAGEs化を弱めてくれますし、

野菜、海藻、キノコ類は吸収を抑えてくれます。

また、ブドウ糖よりも果糖(フルクトース)が約10倍AGEs化しやすいので、

炭酸ジュースなども危険です。

なので、ファストフードのあまーいドリンクセットは極力避けたほうがいいかもしれません。

(でもたまに食べたくなる、僕はフライドポテトが大好きです、が普段は我慢してます)

気になる方は、書店で販売中のAGEs関連書籍を読んでみてください。

食品別塩分表のAGEs版もございます。

とりあえず摂取量は、1日15,000キロ単位以下を目指せばよいそうです。

ちなみに日本古来の味噌、醤油やコーヒーの摂取自体は、

発酵食品ではAGEsの種類が異なったり、コーヒーの摂取量の観点で

問題ないとされます(僕もコーヒーが趣味なのでよかったです)。

 

動物実験では、カロリー制限なくともAGEs制限で寿命の延長が確認されており、

今後の研究に期待したいところです。

結局は「蒸し野菜を食べたらいいんじゃない」ってことで、

僕はストーブの鍋を駆使して日々の自炊生活を楽しんでおります。

 

 

今後とも皆さんの幸せのため、

六本松・草香江を中心に福岡を盛り上げてきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します!

 

以上、六本松稲本クリニック 形成外科・美容皮膚科

院長の稲本でした!